■ 1日目:酔っ払いの強攻!

ほろ酔い気分で、ネット徘徊。
目が疲れたので、流していたBGMをスピーカーからヘッドホンに切り替えて、そして愛盤の拝聴。
優雅な夜中を過ごしていた。 

もう少しボリュームを上げるために、メータを残して既に放置状態のClassAA-subに手を伸ばすと、
その上には、あの「白箱DAC」。
何を思ったか、ひとしきり見て、おもむろに掴み、グイッ!
っと握り締めてしまったそのとき音が!パキッ!
我ながらあきれながら、割ってしまったか???
「一杯」入っているので、大して気にもせずに目をやると・・・・・ケースの端が少し開いている。
その瞬間、ちょっと酔いがさめた・・・・
羽目殺しだが接着はされていない・・・みたいだ。
そう気づくと、次なる行動は早く、廻らない頭と見えない目でその隙間を保持しながら、構造を確認。
爪で引っ掛けてあると分かった段階で殻開けに掛かっていた。
隙間に紙を折りたたんだものを突っ込みながら格闘。
開けてみれば意外にも簡単な構造だった。
ただ、ちょっとした力で爪の受け側が割れてしまう構造だ。
白箱DAC 殻割

白箱DAC 基板斜

白箱DAC基板裏

中をシゲシゲ見てみるが、細かくて目がチカチカ。
「一杯」でなおさらのこと目が焦点が定まらない。

「一杯」+暗い+老眼 こんな状態で何か触るのは怖いので、蓋を開けたまま就寝。 

 

■ 2日目:意外!

殻割した「白箱DAC」を仕事場にもって行き、昼休みを利用して中を確認した。
”開けてビックリ”玉手箱だ。

価格の割には使用されているチップ構成は意外とまともなもの。
DAI:CS8416-CZ
DAC:CS4344-C
OPA:NJM4558
白箱DAC 基板

DACのチップには”344C1245”と書かれているだけで、最初は何のチップ分からなかったが、ネット検索で”CS4344-C”なるものが存在することを発見。
しかも10ピンでピン配列も同じようだ。
確信はないが、たぶんこれで間違いないだろう。 

あとのものは、チップに書かれていた文字ですぐ理解できた。
実は、CS8416-CZというものを知らずにいたため、このチップでインプットからアナログ出力まで完結しているものと思っていた。
ところがデータシートを読んでいくと・・・・SPI/I2S 出力とある。
アナログ出力は無い。
ここで初めて、あぁこれはDAIで別にDACが必要なんだなと理解した。
そう、このDAIに接続されているチップが、正体不明だった”344C1245”。

帰宅後、この正体を調べ始めた。
ネット検索するが情報がない。
いろいろな組み合わせでやってみたがヒットしない。
あれこれ徘徊しつつ、最終的に、同じメーカーの CS4344C に行き着いた。
それでも半信半疑。
スペックシートを見ていく事で、ほぼ間違いないとここで確信。

こう見ると、真っ当な構成で作られている。
アナログ変換されるまでは最大192kHzになっているようだ。
”344C1245”の正体が分かるまでは、どうせ”バッタもんチップ”でお茶を汚しているんだろうと思っていたが・・・

テスターで確認しつつ、現行の回路図を起こしてみた。
白箱DAC 回路図

音楽の大音量もしくは特定のところで歪む症状をオペアンプと考えていたが、オペアンプはRCA出力に関与していない。
オペアンプはヘッドホン回路専用だ。
DAC出力がそのままRCAになっている。
ならば、パラに入れてあるTrが原因か?
これは、ONmute(depop)に見える。あまり問題はなさそうだが、このTrは気持ち悪い。
ちなみに、このチップTrは、「BC864」たぶん。ようやく探し当てた。
CS4344-Cのデータシートを見てみると、以下をサンプル回路としている。
CS4334 サンプル回路

DAC出力にフィルタを掛けてあるようだ。
もしかしたら、この回路を手抜きしてあるが故のDAC出力での高調波歪かもしれない。
サンプル回路を計算して・・・・解らない!
以下のように先人の値に倣って。
白箱DAC フィルタ

「BC864」は外したいな・・・・どんな影響が出るかな?

まずは、RCA出力にフィルタを外付けしてみよう。
それでも埒が明かなければ、怪しい部分を迂回するように、基板にマジックでチェックを入れたところのパターンをカットして、サンプル回路を追加してみようと思う。
白箱DAC パターンカット部

これで、歪がなくなればイイな。

ヘッドホンの増幅率は、現在2.6倍。
もう少し低くてもいい。
これで歪が解消されたら、1倍程度に変更しよう。

なんだかワクワクしてきた。
FiiO D3 とはチップが違うし、基本的な音の違いもこのあたりから来るのだろう。
フィルタを入れることで、高周波問題と歪問題が解決すれば、ひとまず使用に絶えられるものになる。

しかし、こんなにも早く「白箱DAC」で遊ぶことになろうとは思ってもいなかった。
怪我の功名。酔っ払いに乾杯。

今日もここで、ちょうど~時間と~なりま~した。(古すぎて誰も知らない・・・かも)
構想を練りながら、ここいらでいつもの・・・・酔っ払いへ変身。

●○●○●○●○ 3日目につづく

 

 

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