季節はスッカリ冬らしくなり、朝晩めっきり冷え込んで寝起きの布団からの脱出がなかなかできない。
窓の外にはサザンカがあちこちで鮮やかな赤で咲きほこり、そんな寝起きのボケた頭にイイ刺激を与えてくれる。
12月に入り締め切り間近の仕事もいよいよ佳境。
キッチリ終わらせ、新年を気持ちよく迎えたい。

 

■ 聴き慣れた球

中華DC-DCで52V生成できるのが分かったので、他の球ではどうなのか気になって、試してみることに。
カソード抵抗だけチャチャと交換して。
まずは聞き慣れている、6J2P−EV Oktyabr(Vinizza)製
左:Oktyabr(Vinizza)製、右:SVETLANA製

あれッ!?
なにこれ!
音が・・・中高域の出方がいつものやつじゃない。
抜けが悪すぎる、低音がこもって変。
長く聴いていると気持ち悪い。
うぇ〜〜〜。
6N1Pの時に感じていた違和感はここから来ていたのかもしれない。
今回、定数の見直しをしたがそれが原因なのか。
それ以外では回路的には大きな変更はしてないし・・・・
Trも同じ種類のもの・・・・
いつもと違うのは、電解コンデンサ・・・・
どうなるか興味本位で中華素材を使っちゃたからなぁ。
しかも電源用。
ひとまず、電コンをいつもの黒MUSEに換えてみてどうかということで。

2200uFの黒MUSEの持ち合わせがないので、1000uFのものに。
それに合わせて、bootstrapの電コンもLTspiceで確認して調整。

電源ノイズもちょっと分かるくらい乗っているようなので、ひとまず40Vまで落として。
ノイズなし。

この6J2P−EVはおろしたての球、いつも聴いている音とまではいかないが、この球らしい音が流れてきた。
吐き気の原因が中華素材だからなのか電源用だからなのか、容量が大きすぎたのか。
とにかく、この回路には黒MUSE 1000uF。
そして、球の電圧を上げて何か変わったかといえば・・・・
違いがわからない・・・・orz
この球使うなら素直に19VでOKみたい。

ものはついでで、6J2P−EV SVETLANA製。

Oktyabr(Vinizza)製からの球交換は大変。
テスター2台つないで、大慌てで半固定をくるくる回して中点を合わせる。
安定したところで一旦、電源を切り、SPやヘッドホンをつないで、オ〜〜ン!
あぁ〜〜〜こちらは電源19Vのときとは全く表情が違う。
おろしたての球ではないが、この電圧ならこちらの球のほうがイイ〜〜。
解像度、高低域バランス、楽器の音、躍動感 どれも優等生的に素晴らしい。
球inside?って疑われるくらいかも。
せっかく球を使った甲斐がない・・・・これもどうかと思うが。
箱入れ時にはショーアップして「球はいってる」とせめてものアピールをしないと。
これはいろいろ作っていく中で気づいた、聴くに耐えない中華を除く6J1Pや6J2Pに共通している特徴。

 

■ 追試決定!6N1P

さてさて、今回の大きな間違いを正したところで、当然キニナル「6N1P」。
100V以下では「難聴製造機」の汚名を着せられ使い物にならないとレッテルを貼られ、そのくせヒーターバカ食いとケナされ、散々な憂き目にあってきた6N1P。
果たして返上なるか!

ワクワクしながら球の基盤を9ピンのものに換えて、配線替え。
基板上のTrバッファ側パーツは6J2P時のまま。
カソード抵抗は6N1P用に。
そして、球に合わせて各所変更をしていく。
まずは球電源を52Vに再設定。
お次は忙しいドライバー使い。
同じように、2台のテスターとにらめっこしながら急いでドライバーをくるくる回し中点合わせ。
落ち着いたところで、一旦電源を落とし再投入。
追加の中点微調整。

さてさて、音を出してみましょう。
おっ!
パッと聴いた感じあの「難聴製造機」の低音嵐もなくバランス良し。
しかもボーカルがちょっといい感じ。
30分ほど音楽を流し放しにして、お茶休憩。
・・・・・
・・・・
・・・
・・

ヘッドホンに切り替えて細かくチェック。
低音の量はやっぱり多いが、嫌味な多さではなくなった。
変にこもる低音は一切ない。
入力のカップリングコンデンサも2.2uF に戻してあるにもかかわらずだ。
それよりも中高域が充実し、解像度、躍動感はノイズまみれの100Vのときのよう。
52Vでもキチンと鳴るじゃないか!コイツ〜!
6J2Pはモニター的でカチッとした音だけど、こちらの方はホワッとした音。
柔らかい音に聴いていて疲れない。
だからといって、音が甘いわけではないのが不思議な感覚だ。
楽器の音も成立している。
使うヘッドホンにも依るが、低音が薄いと感じているものにはベストマッチ。
スピーカーでは能率の高いものがイイかもしれない。
自分のリファレンスがどちらもこの傾向のため、これでモノ作りしてるしてるから、おのずとこうなるわけだけど今回のそれは予想外。

ヒーターバカ食いなヤツだけどそれを差し引いてもカバーできる音を鳴らしている。
使う球は1本だから気にしなければそれまでなんだけど。
球も入手しやすいし、なんと云っても安い。

結局、前回の52V時の「難聴製造機」疑惑は完全に濡れ衣だったのかもなぁ。
面目至極もない。

もしかして100Vにしたらもっとイイ音聴かせるかも・・・・変な期待をしてしまう。

 

■ 追試決定!6N23P

2023年公開予定

6N1Pのようにサクッと終わると思ったのだが、これまた安定しない。
定数変更や追加パーツを付けないといけないような雰囲気だ。
残念だが、今年はここまで。

週明けからは、怒涛の日々が待ち受けているので、ジックリ腰を据えて来年になってから再開ということになる。

※ 文中の黒MUSEは、正確にはMUSEではありません。
個人的に、オーディオ用なのでそう呼んでいるものです。

 

 

 

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