昨年末に納品が終わっているので、この年始は少し穏やかだ。
まぁ、そのおかげで毎日定時帰宅できている。今はまだ持ち帰り仕事も無い。
年始からテニスをやる親父連中はそれほど多くなく、今年の出足は例年になく悪いようだ。
北風でいくらやっても体が暖まらない。コリャたまらん。
■ Jackさま
余裕ある時間に任せ、VersaPro に「秋月電子のDAC付アンプ基板」を接続して少しでもイイ音でラジオを再生させようと作業を始めた。
これは以前、機動性を求めて実験的に購入したものである。
@¥700円 の お手頃価格
今考えれば、機動性の選択で「これ」は無かったかな。
ついつい、値段につられて・・・・悪い癖だ。
ついこの間まで同僚デスクの上で活躍していたが、部署替えで戻ってきた。
そいつの予備に購入しておいた同じ基盤を利用してVersaPro用に仕立てることにした。
これはひとまず横に置いといて、戻ってきた奴でまずは確認。
前回のとおり、USBに接続。あっさり認識される。素晴らしい(拍手~)。
と云いたいところだが“そうは問屋が卸さない”。
ALSAでUSBは認識されているが、USBに出力されない。
流れてくるのはPCのスピーカへばかり。
Mebiusのときは、PulseAudio を使用して、いとも簡単に利用できた。
が、PulseAudio は重く、設定の最中にPCがフリーズする始末。
こんな経験から VersaPro ではPulseAudio は入れていない。
しかも ALSAダイレクトの方が音がイイという。
だが、そのために余計な手間が発生することになる。
それには、ALSAの標準出力先を変更さることが必要だ。
標準出力を切り替えようとコマンドラインで悪戦苦闘するが、エラーが出て一向に切り替わらない。
みなさん、うまく行っているのかな???
仕方なく「Jack」を入れることに。
PulseAudio < Jack という評価のようなので安心して。
Jackコントロールパネルから、出力先をUSBへ切替。
さすが!一発!
無事、DAC再生完了。
ノイズは無い・・・・・・が、「秋月電子のDAC付アンプ基板」の宿命・・・・再生音量が低い。
USB へダイレクトマッピングしているので、ALSAのVolも効かない。
※Jackで一つ上のデバイスのSpeakerにマッピングすると ALSA のVolが効くが焼け石に水である。
そこで、出力バッファーを追加することに。
前回挑戦した時はUSBからの単電源5Vで解決しようと試み、しかしゲインを1倍より上げると発振しまくり、それを解決できなかったので断念した。
今回は、確実な +/-10V で決行。
ヘッドホンアンプではないので、電流は少なくてイイ。その代わり波形スイングに余裕を持たせたい。
それを考えての電圧設定だ。
■ ノイズに翻弄
外部トランスを使えば簡単だが、それでは面白くない。
「一杯」やった後の電源の切り忘れも気にかかる。
なのでここは一発 USBからの生成を考えてみる。
真っ先に思いつくのが、100円ショップの「シガー充電器」でおなじみの「MC34063」を使った昇圧。
MC34063 は、昇圧/降圧/反転 全てOKだ。
そこで、2個使い+10Vと-10V をそれぞれ発生させる。
目標とするスペックは以下のとおり
●電源スペック
入力電圧:5V (USBからの供給)
発振周波数: 100KHz
出力電圧: +/-10V
出力電流: 50mA~100mA
発振周波数は、音に影響のないよう出来る限りMaxに近いところを使う。
取り出す電流が少ないので安定度や効率に問題無かろう。
●バッファスペック
ゲイン:4倍
OPアンプ:NE5532 / MJN2068
そうと決まれば、ブレッドボードでチョイチョイと。
MC34063 の計算は、このURLで計算して。
一番消費電流が少なく出力が安定するようにコイル、抵抗 などあれこれ微調整。
お気楽~お手軽~ハイホ~。
OPアンプの出力オフセットも0.01Vオーダー。問題なし。
しかも、DACだけの時よりイイ音!
さすが、+/-10V 電源の威力。
実際の測定値は、+/-9.6V。抵抗値の誤差かな?
これがNE5532 の色なんだ。ハッキリした音。バランスもイイ。好まれる理由が分かる。
ぱっと聴いただけで NJM5532 とは音が違う!
比べてMJN2068 の方は、メリハリは控えめ。しかしバランスはイイ。
この後に接続するアンプによって、好みが分かれる選択だな~。
どちらも捨てがたい。出来れば音楽ソースによって使い分けたいほどだ。
ノイズは・・・と。
普通にデスク横1mほど離れたスピーカーでBGMとして聴く音量では全然分からない。素晴らしい。
PCの音源止めて、アンプのボリュームを真ん中辺。
えっ!ピ~~~~~~~!ホーンから発振音!
さらに耳を近付けると「ザワザワ音」。
とどめは「ハム」。そういえば冷蔵庫に一本残ってたなぁ…。
電源か?
電源のコンデンサーを色々追加、変更してみる。
5V付近のコンデンサ容量を変更するとハム音は無くなる。
すると余計にピ~~~だけが耳につく。
ひとまず、USBから給電している5Vを、NiHM3.6V充電池に交換してみる。
治まらない。
次にDACとバッファー間の結線を外してみる。
この時点で、PCとは一切接続されていない状態になる。
発振音が止んだ。ザワザワ音も無い。
発信源はMC34063 からでは無いようだ。
だとするとUSBからのノイズ。orz
バッファーでゲインを上げた事でノイズまで増幅されたと云うことか。
ちなみに、結線を外したまま、バッファーだけにUSBから給電させてみる。
「ザワザワ音」が聴こえる。
USB汚染確定。
発振音はDataラインからのようだ。
さらに! HDDアクセスがあるたびにそのアクセスノイズが~~~~!
あぁ~今回はUSBフィルター必須だ~~。
■ 悪戦苦闘USBフィルタ
さすがに、フィルターをブレッドボードでとはいかないので、基板の切れ端を使って試作する。
しかも、転がっていた基板には3端子レギュレータ用のパターンが切ってある。
作ろうとして失敗したんだな、きっと。
不足しているパターンは、Pカッターでゴリゴリ。
なかなか思ったように治まらない。
フェライトビーズだけやノーマルコイルの追加だけでは役不足。
最終的にコモンモードコイル(手巻)を追加して、ようやく発振音が小さくなった。
VBUS-GND線のコイルの巻数やコアの大きさによって「ザワザワ音」の分量や質が変わる。
どんな状況???
部品を取っ替え引っ替え・・・・・・~~2昼夜~~。
電源のマイナス側は同じ電位という事でNE5532の入力と共有していたものを、電源マイナス側も別ルートで取り出し、入力アースと同じところに落とす。
発振音はさらに小さくなった。
うぅ~ん。微妙なもんだな~。
他にやるところは・・・・・・
MC34063 のVCCにOSコンを追加。
OSコンは結構効きますな。さらにまた発振音が小さくなった。
ホーンから20cmも離れると聴こえなくなるほど。
しかも、NiHM3.6V充電池 との差もほとんど無い。
HDDアクセスノイズも格段に低くなったが、と云うよりHDDにCPUを取られるような長いアクセスがあると再生音が途切れ途切れ。
こっちの方が重傷。
こんなにCPU取られるなんてDMA対応しているのだろうか???
しかしこれはどうしようもない。所詮非力PC。
2Core なら途切れないんだろう。きっと。
それでも、消えたわけではない。
バッファー部がブレッドボードでは、これ以上を望むべくはないと思い、最終的な結果は基板に組んでからの調整に賭けることにした。
はぁ、基板か~~。
気~~重。
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