トランス

配線の細いトランスからの11.8Vの代わりにハードオフで調達。
の予定だったが、このところの寒暖差から躰がだるく1日寝てしまって行けずじまい。

夕飯、風呂後は元気を取り戻し、ラックに目をやると、+/-12Vのトランス電源が目に入った。
しかしこれは、ヘッドホンアンプの電源として使用中である。
・・・・・・・
・・長考・・
・・・・・
・・・・
・・・
・・

我慢できずに「解体」。
というより、ハラワタをむき出しにして、そこからAC12Vを引っ張ってみた。

実際には、AC13.1Vあったが、接続後問題なし。
ヒータへは、13V/180mA程が供給されていた。
B電源は+/-33V。ちょっと高め。

ハムの状況は全く変わらず。
11.8Vトランスの電流不足のせいではなかったらしい。
オリジナルから比べると天と地ほどの差があるのだが、気になりだしたら止まらない。
ヤッパリなんとかせねば!!

 

■ 定電圧化

ならば、ヒーターを切り離して、ヒーターへSW電源アダプタで供給してみてはどうだろう。
不要になったPCのACアダプタ12V/4Aものを、ヒーター用のLM317のINへ接続してみた。
これで、めでたくヒーターとB電源が別供給となったわけだ。

クリ〜ン!を予想していたのに、結果は期待したほどには変わらず。
多少、かすかに、よくなった程度。
ヒーターでないなら本体側電源に原因があるのか。
ヒスノイズに関しては、まだ気にはなるが、電源分離によってかなり少なくなったので、こちらはヒーター由来のノイズが少なからずだったのかもしれない。

ヒーターと切り離したことで、B電源だけコンセントを抜くなんて芸当が可能で、ACを遮断しトランスの影響を見てみた。
電コンのチャージ分で動かす=電池駆動もどきということだ。
すると・・・・・・やっぱり・・・・ハムが消える。
そうB電源の残留ハムという結論にいたった。
ちなみに、後付した2200uFを外してもハムの量は変わらない。
ここも4倍整流しているからアース点(中点)から見たら半端整流だ。
なのにTrでフィルタがちょこっと組んであるだけ。
2200uF程度では“屁のつっぱり”にもならないということか。
もしくは、あの電流量では470uFでも容量過多なんじゃないのかな?
いずれにしてもB電源を定電圧化しないと解決しないのかもしれない。

回路図をあらためて眺めると、あらま!簡単にできそう!。
TR1/TR3のベース・アース間に出力28Vが取りさせるようにツェナーを入れればイイ。
問題は、こんな都合のいいツェナーの在庫があるかどうか。
あれこれ探し回ったが、そんな都合よくあるわけがない。
在庫には表面実装の10Vツェナーが30個ほどある。
表面実装か〜〜〜。
3つシリーズにすれば30V。これで何とかしてみるか。
老眼とうまく動かなくなった指先を駆使して、
こんな感じで。
ゴマ粒より小さなツェナーx3。

それに合わせて入力電源も上げないといけない。
聴こえているリプルを考えると、+/-35Vは最低欲しい、イヤもっと必要かな。
おもちゃ箱をさらに漁っていると、13.5Vトランス発見!!
もちろん出所不明。
見た目からACアダプタの殻割りではない。
このくらいの大きさなら大丈夫だろう。
B電源専用だから、4倍整流での損失分含めても200mAくらい取れれば。
 
ひとまずこれを繋いでB電源を確認すると・・・・+/-37.3V。
いい感じ。

いそいそと6J1基盤にツェナーを取り付けていると、火花がパチ!
あっ!もう後の祭り。
電源は切ってあるので電コンの残留だ。
真空管はこれがあることを忘れていた。
電源を入れてみると、電圧が −19Vまで落ちている。
−B電源のTR3/TR4どちらかを飛ばしたらしい。
あらら・・・・
こちらのTRもご都合よく在庫なんてあるわけない。
・・・・・・・
・・放心・・
・・・・・
・・・・
・・・
・・

代替Trで簡単に済ますか。
幸い電流もたいしたことないから、耐圧が50Vほどあれば余裕だろう。
もしくは、LM317/337で組み直すか。
・・・・・・・
・・長考・・
・・・・・
・・・・
・・・
・・

 

■ A1015

飛んだTrは電流制限のTR4。
こちらの方も試しておく価値はありそうなので、2SA1015に置き換え再開。
+/-Bともに問題ないことを確認!
ツェナーは、こんな感じで取り付け。

しかし取り付けの際、またTR4(A1015)を飛ばしてしまった。
おかげで、−B側ツェナー電圧が-20.4Vになっている始末。

ショートさせた記憶はないのだが・・・・・
念の為この機会にTR3をA1015 に、TR4をB647 にした。
まぁ、飛ぶときは飛ぶと思うけど。

AC13.5Vのトランスで +/- 37.3Vが生成され。
ツェナーで定電圧後は +Bが30.6V。−Bが-30.7V。

効果はあったようで、通常視聴なら無視できるくらいのレベルまで下がっている。

本命のLM317/337できっちり+/-28V〜30Vにした時の期待が大きくなった。

 

■  アースの迂回

本命の前に、気になっていたヒーターアースの引き回しを変更した。
信号ラインの真ん中に陣取っていたからね。
基盤パターンをカットして、ジャンパ線でチョイチョイ。
効果の程は?

う〜〜〜〜〜ん。わからん。
もっと早くやれば実感できたのかも。

 

■ LM317/337

さてさて、本命作業。
基板上の電流制限抵抗47Rの47Rを一旦取り外して, TR1、TR2、TR3、TR4で構成されている回路パターン迂回させるように配置をする。
出力電圧は、きっちり28V。
オリジナル電圧重視。
こんな基盤を作成して。
今回使わなくても、あとで使えるように電コンや半固定のスペースも確保してチョット大きめに。


いざ決戦!結線。
・・・・・・・
・あれれ〜・
・・・・・
・・・・
・・・
・・

ハムだらけ!!
期待してたのにな〜。
LM337が発信でもしてるのかな?
発信しやすいからネ。
これ以上深追いするのもなぁ。ハァ〜。

今の所、ツェナーで使用上問題ないレベルまで追い込んでいるし良しとするか。

 

■ 所感

このキットは、安い上に(だけに)遊びどころ満載。
ツェナーまでは使わずともヒーター処理さえ行えば、ハムやノイズも視聴上問題ないレベルまで落とせるし。
この価格で、見た目や音色で真空管の雰囲気が“少し”味わえる。
今回いろいろな作業と視聴チェックでエージングも進んだか、当初より高域がよく出るようになり、
わずかながら艶っぽさも出てきたように感じる。
低域の量感や響きもイイ。

ノイズやハムの確認のため、作業中はずっとClass-AA ヘッドホン・アンプへ接続しているのだが、
このキットを接続する前の「あっさり感」から、いい感じの音のリアルさが出ている。
こんなのでも真空管における倍音効果はそれなりに効いているのではないだろうか。
TPA3118のClass−Dアンプに接続しても同様の傾向だ。
あのキレイなモニター的な音が少々粘っこく人間臭くなる。
聴き慣れると、この「粘り気」が無いとチョット寂しい。
こうやって、真空管の沼へズブズブ・・・・・

お次に控えしは、何だ!
もちろん!調達先は「アリ」

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