<< 近況報告 >>
スミマセン、電気ネタではなく、かなり文章多めです。
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オーバーヒートしてしまった。
この暑さと、コロナ。
さらには、仕事の忙しさも加えて家のこと、もうストレス満載。
軽トラ並の積載量なのに載せ過ぎましたねぇ〜〜
とうとうエンジンが悲鳴を上げてしまいましたよ〜〜。

■ 魔王の一撃

8月某日の暑さ真っ只中、一足早くお盆休みに突入。
初日の午前中、久々にストレス解消にとテニスを楽しんだ後、車で帰宅中、急に鼓動が激しくなり目の前真っ暗。
発作だ。しかも強烈なやつ。
ヤバイと思って路肩に停車。
その後も一向に治まる気配がない。

普段15分の道のりのところを2時間かけてなんとか帰宅。
その日は1日寝込むことに・・・・

翌日、起きられるようになったが、頭痛、動悸が続いていて、そう長くは起きていられない。
食欲もないため水分を補給して、そのまま布団に直行。
頭痛は痛み止めでなんとかなるのでまだイイ。
動悸は止める薬がない。苦しいときは横になってウトウトと休みながらの生活。
時期が時期だけに、今度こそ「あっち側へ連れて行かれる」かと思った。

横になったり、起きたり、なんとかごまかしながら2週間、軽くはなったが一向に改善しないのでいつもの病院に行くことに。
意外と病院も混雑しており、終了まで5時間。
検査直前、心臓がお行儀良くなってしまった。
あ〜ぁ、これでまた検査がパスしちゃうな。と思った瞬間、不整脈が発生。
これまで心電図に証拠を残さなかった強者の心臓だが、とうとうその一部を捕まえることができた!か?
しかし先生曰く、確定的な不整脈ではなく、普通の人にもあり得るような判断のつかないものとのこと。
それでも、今回は食い下がり24時間心電図を録ることになった。
数日後、指定された午前中に病院に赴き装置を装着。


ホルダー心電図装着中!
コロナ禍でたるみきった体。お恥ずかしい。

装着中の自宅では、白衣がいないせいか検査の時と一転、発作で悶え苦しみ、ようやく治まったのは夜になってからであった。
発作中の脈拍は120超。それがずっと続く。
きっといいデータが録れたに違いない。
翌日には、計器を外しに病院へ。
結果がわかるのは、一週間後。

薬か! 手術か!

今は落ち着いているが、いつまた爆発するかヒヤヒヤ。
なので至福の「一杯」も一滴も飲まずに用心しながら生活している。
もしかしたら「一杯」は止めないといけないかもしれない。
ついつい飲み過ぎちゃうからね。

せめてテニスだけは出来る身体に戻したい。

 

■ 結果発表〜〜!

“ひどいね〜〜、一ヶ月後、手術しましょう”とさっさと日程が決められていく。
やるんだったら、早くやってほしいのだが、どうやら手術が立て込んでいるようだ。
心臓関連全般をおこなう先生なので、それはそれは忙しい。らしい。

ともあれ、日程も決まり、手術に向けての投薬や検査を行っていくことになった。

手術は「カテーテル・アブレーション」というもの。
心臓の内部の神経を焼き切る手術。
不整脈で手術を受けたことのある方に聞くと、「寝て起きたら終わってるよ〜」という感想。
その方はかなり年上なのだが、元気に趣味のゴルフに復活されている。
あそこまで回復出来るんだったらと希望が湧く。
開腹に比べ負担が大幅に少なく、翌日退院も可能なほど。

 

■ 患者さん入りま〜す

とうとう、その日が来てしまった。
違う意味でドキドキだ。

前週に、奥様同伴で手術の細かな説明を受けていた。
1)麻酔は意識のあるウトウト程度。
2)太ももと首から、カテーテルを入れて対象部位を焼灼。
3)手術は、外部の先生も入れて2人でするからね。
4)現在4人の手術を予定していて何番目になるかは当日発表〜。
5)当日は、朝から夜まで食事ないから。

ん!?全身麻酔は・・・・・寝て起きたら終わってるんじゃないの?
以前この病院で、心臓カテーテルを手首から入れたときも、手首麻酔だけで意識ハッキリ。
ワイヤーが胸の中を進む感覚や心臓を弄られる感覚をハッキリ感じながらの検査だった。
あれと同じってこと?
今度は、太ももからだよね。何本も入れるから太い血管が必要だもんね。
不安満載。
専門家二人執刀って、この心臓それほど重篤なの?
あッ、4人共全員ね。ホっ。
4人目にはなりたくないなぁ。それまでドキドキじゃないの。
でも、先生二人って贅沢。

入院前日にPCR検査。
こんな状態で、引っかかったら、手術どころではない。
そのまま隔離。
最悪、発症昇天。
陽性の場合、夜に連絡が来るとのこと。

無事、連絡はなかったので予約の時間に間に合うように家を出た。
奥様は、物見遊山気分。
自身のことじゃないからね。今回。
自分も奥様のときは同じ感じだったので気持ちはよくわかる。

入院は午後から。

そこから検査漬け。
検査と検査の合間は、車椅子で放置状態・・・・ヒマ過ぎて時計とニラメッこ。
すべてが終えベッドに戻ったのは5時頃。
そこから、ネットラジヲを聴きながらひと眠り。
軽〜〜い夕食が出て、よ〜〜く噛み締めていただきました。

そしてまた、ネットラジヲを聴きながらひと眠り、ふた眠り・・・Zzzzzz
気づくと夜中。
スマホの電池が0%。
外部バッテリを繋いで、再び寝落ち。
朝目が覚めた頃には残り20%。おまけに外部バッテリもスッカラカン。
2回分の容量があるのに!
なんでこんなに減りが早いの〜〜!
4Gの上にイヤホンだから食うのかなぁ。
ポタアン繋いだほうが良かったかなぁ?
これまで、ここまで長時間鳴らしっぱなしはなかったからなぁ。
まぁ、もうこれから手術だし。
すぐに順番が来て、ネットラジヲどころでは無いだろうと思っていたら、
あらま、4番目。
夕方から開始ですと・・・・。
しかも、まだ朝6時。
この半日どうしよう。
どうすればいいの?暇〜〜〜〜〜〜〜!

 

■ お願い麻酔して〜〜

朝6時に手術の順番が決まり、4番目。夕方からの手術となった。
それまでの間、ネットラジヲを聞こうにもスマホのバッテリが無い。
仕方なく眠ったり、手術後のやりたいこと「あれや、これやと」考え、なんとか暇をつぶして、ようやく外が暗くなった。
まだかなぁ〜と思って、もうひと眠りするかってときに、お呼びがかかった。
既に、18:00。
点滴開始。
足には血栓防止の加圧ストッキング(ようなもの)を履き。
術衣に着替え、いざ出陣!!祈る思いで。
これから、3時間ほどの戦いだ。

ところが、これから本番だというのにこの心臓、やっぱり白衣にはおとなしい。
入院してから、全く調子が良いのだ。
発作の気配もない。
このまま,病院内を走って回れるくらい。
手術の最中に発作が起きなければ処置が出来ないそうなので、何がなんでも起きてもらう必要がある。
先生は“発作が起きなかったら薬で起こすから大丈夫だよ”と云っていたが起きなかった時の一抹の不安が・・・・

手術台に乗せられ、術衣を脱がされスッポンポンに。
看護師さんが、つまらんもん見せるなっ!って感じでエイヤッと前貼り。
太もものお毛は剃らないのかな?・・・どううやら剃らないらしい。
先生は、ピンポン玉くらいの「汁だくイソジン」片手にニコニコしながら太ももと首筋を入念にたっぷりと消毒。
「それでは、始めますよ」と会話を交わした後、別の看護師さんが、目隠し用の不織布をパサッとかぶせた。

「汁だくイソジン」のヒンヤリ感が体中を覆っていく。
塗り終えたかと思ったら、すぐさま太ももに、数え切れないほどの麻酔がプスプスと。イタタタ。
麻酔、効いてるか?ってタイミングで、ブスっと何やら入ってきた。
先生が体が動かないように太ももの付根をおさえているので、それも合わせて「とっても痛い」。
背中側の全筋肉を強張らせて、必死に耐えていた。
つづいて、頸動脈。
2,3箇所の麻酔の後プスッと。
ここの痛さは、さっきの数十分の壱。
準備が整ったようで、処置が始まった。

時折、先生が話しかけて来て、返事がないと看護師さんが顔の不織布をめくって、生きてる(?)か確認。
意識があればOKって感じらしい。

今回は、心臓にカテーテルが入っている感覚は殆どなかった。
首筋から入れられる薬で、時折、死ぬほど苦しくなるときがあり、“あと1分だから我慢して”って。
この1分の長いこと。

気になっていた発作は、開始直後、すぐしっかりと起きてくれて先生たちも分かりやすかったようだ。
手術中の話は全部聞こえていて、専門用語で詳しくはわからないが、どのような状況なのかは理解できた。

あちこち、焼いていたような専門用語を何度か聞いた。
でも、発作は治まらない。
問題発生箇所を特定するための作業が延々とつづく。

そして肝心なところにカテーテルが入っていかない事態が起きた。
太いカテーテルが心臓への入り口で引っかかっているようだ。

先生が一言。”胸にもカテーテル通すね”
云うが早いか手が早いか、左胸鎖骨下に麻酔がプスプスプス。これまた痛い。
あっという間に、管が挿入された。

そこからはあっという間(のような気がする)。

問題箇所と発作の原因がハッキリして、その箇所を幾度となく確認。
そして焼灼処置。
確かに、術中にずっと起きていた発作が治まっている。
無理やり発作を起こそうとして最終確認。
トリガー鼓動にはなるのだが、その先の発作に至らない。

ひとまず、終了となった。

スッポンポンでチューブが刺さったままベッドへ移され、ICUへ直送。

 

■ ICUな面々

ICUに運ばれてしばらくして、奥様が呼ばれ手術が問題なく行われたことを確認。
意識がハッキリしてるので少し会話をして、ものの5分位でサヨウナラ。

看護師さんから「しばらくしてから先生がチューブを抜きに来ますからね」と、その間に頸動脈のチューブから採血。
お願いだから、あまりグリグリしないで〜〜〜!!
人の体には容赦ない。

どのくらい経っただろうか、ようやくチューブを抜きに来てくれた。
まずは太もも。
“痛いからね〜〜”の一言。
直径1センチくらい、長さ30センチほどの管がズルっと出てきた。
あれが入ってたの〜〜〜!
止血のため10分ほど押さえつけられる。結構痛い。そして流血止めのテープをガッチリと。
続いて頸動脈。
これは、結構スルッと。アッサリ終了。
でも頸動脈なので、流血止めテープでグリグリしっかりと。
最後に、胸のチューブ。
一瞬で抜かれたので、チラッとだったが太ももと頸動脈の中間くらいの太さと長さのチューブに見えた。
もちろんここも、流血止めテープでグリグリ。

そして、圧巻は、腰周り、胸周り、首を粘着テープでギブスのように固定して身動きできなくし、「これから5時間、このまま」と言い渡された。

安心したのか、眠気が襲う。
こ1時間ほどで目が覚めてしまうが、看護師さんが入れ代わり立ち代わり様子を見に来てくれているようだ。
当然、機械に接続されていているので何かあれば、けたたましい音がなるようになっているはずなのだが、定期的に見に来てくれる安心感がある。

それからはしばらく寝付けず、ICUの中の様子をうかがっていた。
ICUには、心臓の手術の行われた今日の4人と、救急で運び込まれてきた方、ICU連泊中の方、総勢6名の患者さん。

ICUの患者の割に皆、元気がイイ。
看護師さんと楽しく会話している。
救急の方は、心筋梗塞で運ばれ到着時には停止していたと話していた。
ICUでは意識があり会話もしていたので、もう大丈夫なのだろう。
連泊中の方は、おばあちゃん。
看護師さんとの会話が面白く、ついつい聞き入ってしまった。
自分はどうかといえば、身動きとれない体が悲鳴を上げてきており、背中と腰が我慢できないくらいの痛さまで達していた。
手術中に背中をこわばらせたせいだろう。
痛み止めはダメ。ベッドの背もたれを起こすのもダメ。横向きもダメ。
泣く泣くお願いして、腰に枕を入れてもらったが治まらず。
痛みのため、眠ることも出来ず八方塞がり。
「傷口が痛むけど我慢ね」と云われていたけど、それどころじゃない。
「時間よとまれ〜」じゃなくて「時間よとっとと進んでくれ〜〜〜」。
最終的には痛みの疲労で結局、Zzzz…

朝3時ごろに目が覚め、5時間以上経っているので大丈夫だろうと看護師さん見回りのタイミングで相談。
背もたれをようやく起こしてもらうことができた。
すると、あの痛みが嘘のよう。
痛みが解消されたら、また眠気が。

6時に目覚め、それからは、固定していたテープを剥がし、止血状態を確認。
無事に止血されているようだ。
前貼りも剥ぎ取るようにとってもらえた。
お粗末さまです・・・

この止血と術後の状態如何で退院の日程が決まるらしい。
早ければ、今日この後、退院。
術後の負担がこんな感じなのもカテーテル治療のいいとこらしい。

朝食を食べ、衣服を着替え。
退院体制万全。

先生との術後説明のあとお会計を済ませば自宅へレッツゴー!

 

■ 術後説明

術後ベッドの上で、たびたび発作のする気配はあるが、頻脈までは行き着かない。
どうもいつもと勝手が違い、心臓が気持ち悪い。
しかし、あくまでも気持ちの問題で、体的にはとても楽だ。
こんなに楽なのは久しぶりだ。

まだかまだかと首を長くしていると、ようやく3番目の患者さんが呼ばれて、先生と談笑している。
奥様によると、待合室で3番目の患者さんの奥様とお互いの旦那の症状が同じということでスッカリ息投合して、いろいろとこれまでの経緯を話して盛り上がっていたそうだ。
旦那さんは2度目で、“どうやら焼き漏れだったのでは”と夫婦で疑問を持っているらしい。
自分の知人でも、自分と同じ症状で今ではスッカリ良くなっている方がいる。
その方も、2度カテーテル・アブレーションを行ってようやく現在に至っているそうだ。

さて、看護師さんが呼びに来た、こちら番だ。
録音でもしておきたいが、スマホが・・・・・
一言一句聞き漏らすまいとこちらは身構えていたが、先生は始終にこやかに話をされてだんだん談笑に。
要約すると自分の場合、原因の場所が「生成された鼓動信号が心臓中心に届き、そして全体の鼓動になる鼓動を司っている場所」だということ。
中心部で信号がループして、頻脈を発生させている、極めて珍しいケースだったと。

鼓動を司る部位だったため、完全に病状を抑えようとすると心臓が止まり、ペースメーカーのお世話にならないといけないという内容だった。
鼓動している中での要注意部所の施術だったが、「ギリギリを攻めた」ので、3ヶ月、再発がなければもう大丈夫だろうとのこと。
発作のトリガー鼓動は起こるかもしれないが、発作は起きないことを確認している。
これは仕方のないことで、ひとまず、この1週間は傷口が開くから安静にして様子を見なさいと。

心臓内で鼓動信号が心臓中心部でループ・・・・・タイミングのずれた信号が戻り、鼓動と鼓動の間にさらに鼓動を発生させる。
これが、脈拍120のからくり。
頻脈さえ抑えててくれれば御の字で、コーナーギリギリを攻めてくれた、F1先生に感謝。

それから先生は一般的な話をしてくれた。
不整脈の発生は、ある日突然だそうだ。
日本人の4人に一人が心臓内に通常の信号のルートとは異なる電気の通り道があるとのこと。
その人によって場所がさまざま、発症するかしないかもさまざま。
ストレスや疲労などでも発症するらしい。
その中でも検査で引っかかれば儲けもの。
自覚症状がないケースもある。
物理的なものではなく電気の通り道なので、レントゲン、エコーにも映らない。
最近では、電気の流れを捉える装置があるのでそれで調べられるが、症状がない場合は無理。
それら検査をすり抜け、ある日突然、血栓で心筋梗塞や脳梗塞になるケースもあるそうだ。
カテーテルを入れ発作を起こさせるまで、細かな原因部位が判明しないのも痛いところ。
最終的には担当医の技術だけが頼みの綱となる。

今回は、二人のエキスパートが執刀してくれたおかげで、原因部位が短時間に発見され、適切な処置をしてもらえたのだと心から嬉しく思う。
3時間の予定が、2時間で終了したのだからスゴイ。

 


※ 太ももの絆創膏は、お見苦しいため自主規制です。

コロナと夏の発作で6ヶ月間テニスをまともにできていない。
鈍った体とこの心臓でいきなりやって、心臓が悲鳴をあげるのもコワイ。
それよりもまず、体力が落ちすぎている。
階段で、ゼーゼー。
床からの起き上がりで「よっこらしょ」。
一旦座ったら、動きたくない。

リハビリとこの心臓に慣れることを兼ねて、ストレッチ&筋トレを11月から再開することにしよう。
10月内は、ホドホドにと言われている。
医者の云うホドホドだから、ホントはおとなしくしていてほしいのだと思う。

ならば、アンプ制作のデスク作業は無理なくできそうだ。
それでも、夜ふかし厳禁!
就寝は12時までに必ず。
「一杯」?
とんでもない。
帰宅してるけど一応「病人」なんです。

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