前回の懸案がまだ続いていて、長時間試聴していると小さな歪みが気になりしかたがない。
特に USB-DACを通して聞いているとどうも気になるが、CDやFLACを再生してみる限り問題ない。
どうやら、インターネットラジオの品質のようだ。

そもそも、NJU7044D の歪み率も良くないし、電源電圧の低さからスピーカーを駆動するには無理あるのは気付いていた。
ヘッドホンでもネットラジオの歪みが気になるが、気にならないふりをすればなんとか聞ける。
そもそもヘッドホンアンプが目的なのだからスピーカーにこだわらなければよいのだが、ヘッドホンばかりもしてられない。
デスクではスピーカーで聞きたい。

■先人の参考
先人の回路図を参考にしていると、その回路図には、オペアンプ単体でNFBをかけていない。位相補正用のコンデンサを接続しているだけである。
試しに NJU7044Dの470KΩを 5pに変更してみた。
多少ではあるが効果があった。感じがする。

出力端子のゾーベルフィルタの効果は不明だが今回はヘッドホン回路部からは外すことにした。
その代わり SP端子にのみ接続している。

■発信???
ときどき電源部の発信もあるようだ。
電池の種類で電源部からの発信が出力にまで出てしまう。
感度のすこぶる良いカナル型のヘッドホンで注意深く聞いていると、電池の種類の違いによりホワイトノイズのようなもののレベル変動がある。
コイルやコンデンサを触ると発信が止まることがある。アースか?何の影響だ?
これまで色々テストしてきているが、この時も発信していたのだろうか・・・・・
影響がなさそうだからよしとしていたが、今回は顕著に音の方に影響している。

もしかして、アンプが発信しやすくなっているのか?

昇圧電源部に的を絞って検証する。
電池の電流量を見ていると、発信していそうな時は電流量が多いことが分ったので、電流一番少なくノイズが低い定数まで追い詰めようと考えた。
とりあえず、あまり大きな容量のコンデンサは良くなさそうだ。音がこもり始める。歪みも増える。
手持ちのコンデンサは音響用ではないがニチコン。品質の問題ではないだろう。
簡単だがコンデンサの容量を下げる定数変更でだいぶ音の傾向も変化してきた。

■分圧回路
この部分も少し変更した。
カレントミラーに変更。こんな変更でも音が変わる。ヘッドホンは怖い。

色々試してみて、歪みは確実に少なくなってきている。

回路図は以下の通り。
nju7044d_hpa_fin
nju7044d_hpa_freq_fin

電池の消耗に応じて電源電圧が変化するのでオフセット回路が正常に働かないことも分かったので、オフセット回路を削除した。
なくても、電源の中点さえしっかり調整しておけば、オフセットは大きな影響なく使用できている。
NJU7044Dの2回路分が余るが仕方がない。

音・広がり的にもまずまずなので NJU7044Dは、これで最終とする。したい。いいかげん飽きた。

ケースシングなどハリキッて予定していたが、スピーカ再生で難があるので気が進まない。
よくよく考えれば、ポケッタブル携帯型ではないのに何故5Vでなければいけないのか?
自問自答で我に返ってしまった。

次回からは、電池駆動で10V以上である程度オペアンプの制限なく色々な種類で稼働できるものを考えたい。
1.2V電池8本か・・・・ちょっとケースに入らない。
やっぱり昇圧回路は必須かな?1.2V電池4本から10Vへ。
昇圧ICの手ごろなものを見つけないと・・・

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