■ 音に変化が!

基板が完成しこの一週間、仕事場にまで持ち込んで毎日8時間以上慣(鳴)らして。
入れ物が書類ケースなので通勤の持ち運びには便利だった。
配線もワニグチでは心配なので、ピンヘッダに刺さるようにケーブルを作成して・・・・・
基板やヒートシンクは固定していないので、プチプチを詰め込んで・・・と。

慣らし運転の中、完成したての頃とちょっと状況が変わってきた。
最初の試聴で意外に良かった 2SC3890をパワー段で使用していたのだが、どういうわけか高域が鼻についてたまらなくなってきた。
持ち帰り、原因を手探ったところ、といっても他のパワTr に交換してみただけだが、どうも高域が歪みを含んでいるように感じた。
そこで、残りの2種のパワTrを聴き比べると 当初の設計通り 2SC4793 の音が一番良い結果で、極端な華やかさが消え落ち着き、素晴らしく良くなっている。
パワTr は、ブレッドボードのときのものを引き継いでいるのでエージング対象から外すと、残り部分はすべて新品で、特に入力や電源部のコンデンサはまだ硬さがとれていなかったのではと推測する。
最初のインプレッションは、パーツのエージングのせいだったのかもしれないし、2SC3890が良く聞こえたのもいろいろのファクターが重なっただけなのかもしれない。


[現状のバラックケース]

特に触れていなかったが、出力オフセットはアンプが温まった頃、テスターの200mVレンジで一旦ゼロに合わせると、ほとんど変化はない。せいぜい0.2mVの範囲である。
電源OFF時には大きく乱れる(無負荷時160mVまで上昇)ので対策が必要だが、今はまだ安全のためMUSE 1000uFパラ2/ch を出力に接続している。それで安心してヘッドホンで聴いている。
MUSE 1000uFは、ブレッドボードや他のアンプの頃からずっと使用しているのでエージングは済んでいよう。
実際、MUSE 1000uFの有無の違いは、音が若干丸くなるくらいで音質的には変化は感じない。
そのため、アンプ完成まではこれが必須だ。


■ 一週間後のインプレッション

2SC4793 に挿げ替え、あらためて、いろいろCDやPCからの音を聴きいてみた。
まだ、少し硬さはあるものの、抜けは良く ATH-AD1000 がすごく楽しい。
試聴は、バイオリン名手 ヒラリー・ハーンから始まり、そしていつもならピアノはラン・ランで決まりなのだが、最近ではとってかわって、ユジャ・ワンのピアノがお気に入りだ。
どのアルバムのピアノもピアノとして再生されている。
ユジャ・ワンは演奏の切れがいいので、とても気持ちがいい。

PCからの再生でも聴いてみた。
同じCDをFLAC再生してみてみると・・・・う~ん甲乙つけがたい。

続いて、Doobie や Chicago、Evanessence を聴いてみる。
電気楽器の音は分からないが、Chicagoはブラスがあるので、ある程度音の判断ができる。
まあ、ちゃんと鳴っている感が伝わってくる。
Evanessence のボーカルもクリアに伝わってくる。ヘッドバンキング系の曲も小気味いい。
一方、エイミーが弾くピアノソロ曲は、しっとりと聴かせてくれる。
この手の音楽は、音楽を楽しむものだと思っているので、細かな音などあまり聴いていなかったが、こうしてあらためて聞くと、いろいろな音が入っているのだなと驚いた。

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