■ 使用部品
パスコンはセラミックを使用している。
フィルムコンは上品な音になり(個人的には丸くなるように感じる)、積セラは尖った歪みっぽい音になるといわれている。
フィルムでも程度の問題で、高価なパーツを使えば良いのだろうが懐が許さない。
そんなこんなの試聴の結果、セラミック。
けっして不満な音にはならない。
ドライバー部電源部の電界コンはさほど音に影響(変化)なく適当なものを選択。
出力段電源部の電界コンはちょっと良いものを。といっても秋月の中で。
抵抗やTrは左右chを電気的と音的にそろえるため、在庫から計測選別する。
入力段のカレントミラー、作動増幅、バイアス設定 この3つはchごとにペアリングして、銅テープで密着。
今回使用しているグリーンLEDは1.8Vもの。
入力カップリングのコンデンサは、スペースに余裕のある時は耐圧が大きいフィルムコンデンサの使用を心がけている。
(本アンプで使用している赤コンは@¥100也。共立ならもっと安い。)
いつも気にしているのは、このくらい。
このアンプは、汎用パーツでもクラシックを聴く自分の好みの音を作りやすいところがいい。
■ 電源部の実装チェック
どうやら実装ミスは無さそうだ。
しかし、案の定パターンミスを発見!!
カッターでパターンを切り、ジャンパで所定のところへ接続。
いやはや何とも・・・・版下製作時に注意していたはずなのだが。
修正後、まず先に電源部のみ実装し通電して問題なく所定の電圧がどうか確認。
すんなりOK。
先に進めて、アンプ部の実装。
パーツが多いため頭がこんがらがってくる。
版下作りの際の部品配線図を元に部品を収める。
はんだ付けした後にTrの足の付け間違いを発見。
危ないところだった。
入力をショートさせ、SPを接続せずに電源投入!!
バイアスが上がらない!?汗汗
パターンミスを疑って追ってみたが、そうではなさそうだ。
ためしにSPをつないでみる音は出ている。(ホッ)
結局、Trの隣接パターンをハンダブリッジしていた。
老眼鏡をしていても見えてない。虫眼チェックを怠った罰だ。
カッターでブリッジを外し、テスターでショートチェックして完了。
正常動作になった。
すべてが設定通りで、音が出たこの瞬間がたまらなく・・・達成感。
■ 諸感
ながーいブランクにしては、うまくできた方ではないだろうか。
いちばん驚いているのは自分自身だ。
トナー複写の実力は大したものだ。
今回、トラブルの原因だったパターンが隣接しているところは全て、“老眼者”でもブリッジしないよう手を加えよう。
ようやく、ブレッドボードから解放できた。
続いては難関のケーシングがある。考えるとどうもモチベーションが下がっていけない。
また、手が怠けそうだ。季節もテニス日和だし。ああ太陽が呼んでいる。
とはいうもののケーシングはいろいろ考察したいので、とり急ぎエージングがてら作業用トレイの中で稼動させている。
(仮ケースぐらいは適当にこさえてみるか・・・・)
驚いたことに、下ろしたてとはいえ同じ部品を使用しているのにブレッドボードとは音が違うのだ。
実際に基板上で制作してみないと最終的な音の判断はできないということなのか。
全体的にクリアになった感じがするが・・・ちょっと硬い。
もろもろ部品のエージングが進んでいないことの影響だろうか。
オペアンプのときはそんなに感じなかったのだが・・・・・・
思えばその昔は、回路図ありきでの制作だったのでブレッドボードの必要性を感じておらず、
どんな音がするのかワクワクしながら作成し、最初に聴く音はいつも基板に実装された音だった。
今のところバイアスを深く掛けても掛けなくても音に大きな変化がない。そのため140mA くらいに抑えている。
もっと抑えられるのであればそれに越したことはないが。様子を見ながら考えよう。
この状態で電源部のTrは裸状態でも触れる程度の熱さなのでヒートシンクは外している。
基板実装後、音質が異なってきたので、本基板でいろいろなパワTrを試せるようソケット方式にした。
ブレッドボード上でもテストした同様のパワTr3つ。
ブレッドボードに比べ一様に中高域が一層明るく出ている。
2SC4793:明るくて華やか。元気がいい。
2SC2531:落ち着いていて上品な雰囲気。他の2つに比べ、ベールが一枚が掛っているかのようだ。
2SC3890:落ち着いていて中高域がクッキリ。2SC4793 と傾向は同じで華やかさは抑えめ。
今のところ2SC3890 が落とし所なのだが、使用している他のTrの組み合わせでも音が変わるので、いろいろ組み合わせてみたい欲求に駆られる。
(いっそ何台も作れば・・・・・悪魔のささやきが・・・・)
秋月にいくつかパワTrのラインナップが増えているので、機会をみて調達してこよう。
今回の教訓は、「ブレッドボードで音を判断するのは危険」。
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