■ 回路図の修正
ブレッドボード展開中のアンプの基板を制作する。
Jeffのオリジナル理念は継承しつつも、電源を考慮すると回路はより複雑になってしまった。
アンプ自身の回路はシングル・エンデッド動作のまま、そこに変更点としてインプットのFET化、出力の調整と安定化、電源のリプル除去回路追加をおこなった。
リプルフィルタは各チャネルに実装。
chセパレーションにおいて有利になるからだ。
もろもろの変更により、初段のFETは2SK30A や2SK246は使用できるが、2SK163や2SK170は使用できなくなった。

電源は、スイッチング電源を予定している。
手元に在庫する種々の電源の有効活用である。
購入時には同じものを2つ買うことにしているので両電源には困らない。
手元のスイッチング電源では、電流を増やしていくと所定電流の半分以下でリプルが多くなり、出力電圧を犠牲にしてまでも安定化する必要があった。
オークションや通販で入手可能なものが負荷にどれだけ耐えられるか分からないので、必要な回路だと認識した。
欲をいえば、定電圧化すればより良いのかもしれない。
今回の回路の電界コンをツェナーにするだけなのだが、今回のフィルターでも効果があるし、回路変更なしに電源電圧を変えられるメリットがある。
またパワTrはコンプリペアを使用せずに不良在庫になっているNPN で構成してみた。
パワー段用の電圧が+と-で(絶対電圧が)等しくないが、今回は体制に影響ないので調整はせずにそのまま。

出力はオリジナルの100Wなど大出力は目的としていないので、部品、定数なども4W程度用に修正。
そのため電源電圧の範囲は扱いやすい+/-12V~18Vとなった。
シングル・エンド動作なのでA級動作に対する電流要求度が少ないのがJeffの提唱する「Effecient Class A」であるから、バイアスはオリジナルの50mAでも電圧振幅におけるクロスオーバーは無い。
ただ、実験から、電流値から見た場合でもある程度A級で動作するようにしたいため、テスト時同様200mA前後にする。
むやみに高ければよいということではないが、上げることでスピーカーで再生したときの音の厚みが異なるためだ。

[最終回路図]

fewattz ClassA AMP

fewattz ClassA AMP


■ 版下の制作

パターン制作にはEXCELなどを使用する人もいるようだが、残念ながらわが家のパソコンに高価なオフィス系アプリは入っていない。
OpenOfficeは入れてあるが、やはり表計算ソフトでのパターン書きはしっくりこない。
昔から写真修正/加工用にグラフィックソフトを入れている。
古くは、SUPER KID と呼ばれていたもので、現在は、Paint Graphics という製品名になっている。
¥3,000程で購入でき機能満載のソフトだ。
本家フォトショップには及ばないが写真の加工やレイヤー処理など必要なことはこなせる。
そのほかにもフリーの「GIMP」というものもあり、お金をかけなくても利用できるものもある。

ここはやはり慣れている Paint Graphics でパターンを作成することにする。
印刷用なので、DPIをプリンタに合わせて設定。ペイント系ツールなのでまずはこの設定から。
・・・で、制作したものがこれ。

基板版下ステップ1

基板版下ステップ1

PasSで制作した配線図を画面キャプチャしてレイヤーに貼り付け。
基板に転写する際に反転されるのでパーツ部分からの投視で構わない。

基板版下ステップ2

基板版下ステップ2

その上にパターン書きのレイヤーを挿入して、透過度を50%でPaaSの配線をなぞる。

基板版下ステップ3(完成)

基板版下ステップ3(完成)

PasS画像のレイヤーを、非表示に。
パターンレイヤーの透過度をゼロに。

老眼鏡での長時間作業はとても辛い。
15分程度で目が疲れてくる。しかも、いつもより目を酷使するためドライアイ症状。
休み休みなので時間がかかる。困ったものだ。

印刷にはHP社製のインクジェット用紙(マット)に印刷。(ただプリンタのおまけが手元にあっただけ)
ハッキリ、クッキリ印刷完了。
この原稿と同じ用紙を持って近くのセブンイレブンへGO。
ついでに、家族の好きなマヨネーズサラダのお惣菜も購入。(私はマヨが苦手)


■ パターンの複写

諸先輩方がいろいろ試されているとおり、うまくやるには難しいようだ。

1)クレンザーで研磨(1枚目)、金ダワシで研磨(2枚目)
2)セブンイレブンでトナーコピーした原稿を必要分切って貼り付け
3)アイロン(温度:中)で転写
4)濡れ布を当てて蒸し
5)台紙を剥がす
6)台紙の残りかす除去:パターン間をやわらかめ歯ブラシで軽くゴシゴシ

1枚目は、6の段階で転写されたトナーがはがれてきた。
2枚目は、3の段階でトナーがなかなか転写されない。

1枚目は、クレンザーを使用したので「表面活性剤」が転写時の接着材の役目をしたかもしれないが、
台紙カス除去の際、長時間水分を吸わせたため剥がれたのではないかと推測する。
2枚目は付きは悪かったが、台紙カス除去でもなかなか剥がれることはなかった。
やはり「表面活性剤」の仕業か。
歯ブラシは、海外のYoutube を参考。
指でも試みたが、パターン間が狭いところはうまくいかず、結局歯ブラシを使用した。

さすがに、たった2回でコツなど分かるはずもない。
「トナー基板職人」になる気はないが、美しくできるようになるまでは精進あるのみだな。

特に参考にしたページが下記。
http://homepage3.nifty.com/bitmechakoubou/bit/copy/copy.htm

このホームページに出ている、富士フィルムの画彩マット紙を早速発注。
次回はこれを使おう。


エッチング

ここまでくれば後はいたって簡単で、昔取ったなんとかである。(今や死語??)
塩化第二鉄溶液を薄めずに必要分だけ容器に入れ、基板投入。

エッチング時間、1枚あたり常温30分くらいだった。ただいま室温22度くらい
完了したら水洗いしながら金ダワシでゴシゴシ。
擦りすぎると銅箔が薄くなるので注意しながら・・・
フラックスを塗って完了。
まあまあの出来である。

完成基板

完成基板

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