日頃、本ブログの本分から外れいろいろな事を書き綴っているが、今回は大変な出来事を経験したので書き残しておこうと思う。

■ ピーポーピーポー

それは水曜日の事、その日は持ち帰り作業をするため会社から真っすぐ帰宅し、資料まとめや調べごとを済ませ、
やれやれ、そろそろ夕飯だなとPCの前でホッと一息ついていると、急に胸のあたりに痛みが走り、そうこうしているうちに冷や汗もでてきた。
始めのうちは、作業中に食べた「ミニドーナツ」で胸やけでもしたかな?程度だったが、一分もしない内にキリキリ締め付けられるような痛みに変わり、吐き気をもよおしてきたと同時に冷や汗が・・・・・・・

子供のころから心臓には若干難があり、ときどき軽くおかしくなるのだが、この歳までうまく付き合ってきた。
だが、こんな感じは初めてだ。
しかし、日本人の大好きな健康番組で流れている症状そっくりなのだ。と気づくのに時間はかからなかった。
チョットヤバイと思い、既に診療時間が終了して30分が過ぎていたがまだ居るだろうと判断して「かかりつけ医」にTELを入れ、今の状況を説明。
すると、「ちょっと対処できない状況かもしれないので救急受付の病院に連絡しなさい」とのこと。
教えてもらった救急病院へ連絡し同じ説明をすると、すぐ“119番して近い循環器系救急病院に行きなさい”ということで、救急車のお呼びとなった。
発症から15分、すでに症状は治まっていたが、頭をよぎったのは「心筋梗塞」「心不全」。

10分後、奥様と一緒に救急車に乗り込んだ。

 

■ 予感的中?!

病院に運ばれる車中で、救急隊員から問診、そしてERに着くと、すぐさま、ほぼ同時に「心電図」「レントゲン」「採血」。
結果が出るまでの間、先生の問診に受け答えをした。
“症状からして、心不全の疑いがあるので、結果が出るまでこのまま安静にしている事”と一言。

「心筋梗塞」「心不全」の要因要素は幾つかあるが、一番原因は、“タバコ” だそうだ。
問診の最中、当然、喫煙の有無を聞かれたが、「タバコは吸わない」。
さらに、色々な質問に答えていったが、「肉と野菜のバランスにも気を付けている」し、「塩分も控えめにしている」。
しかも、「定期的な運動も欠かさない」。
暴飲、暴食なし。
お酒も1日ワインを300ccほど。ただし毎日。

自分の携わる職種(※ナイショ)からの一般的なイメージは「不健康」。ほぼ皆が口をそろえて同じ事を云うだろう。
そんな、不健康の代名詞みたいな仕事をしている奴が、あまりにも健康的な生活をしているのでちょっと驚いたようだ。
そうこう話をして、3時間ほど経った頃、すべての結果が出そろった。
結果は・・・・・・・・・・

症状からすれば、ものすごく疑わしいのだが、ここまでの検査結果には出てこなかったのこと。
しかし、だからと云って油断はできず、「隠れ心筋梗塞」なんて云うこともあるから、“念のため、さらなる検査をしませんか”と二つの選択肢を出してくれた。
ひとつは、「このまま入院して冠動脈造影検査」
もうひとつは、「外来でCT検査」
各検査の長所短所を説明していただき、お勧めは「冠動脈造影検査」。
“今ならまだ休める”ととっさに算段し、「ハイ、入院でお願いします」と即答。
“それでは、明日、午後にでも検査しましょう”。
かくして、検査のために3日間の入院とあいなった。
腕に点滴、胸に心電図を付けたまま病室へ。
hospital_bed.JPG

 

■ 精密検査

翌日、朝5時半に採血で起こされ、日頃の睡眠不足も手伝ったか、次に目覚めたのは6時半。
寝付いたのが昨晩10時ごろだから・・・・・・・たっぷり睡眠。

朝食後、タブレットでメールなどをチェックしていると看護婦さんから“検査は、ちょっと早まって11時半からですよ~”の一言。
昨日の話では検査は午後。
しかも“検査が立て込んでいるので夕方になるかも”と伝えられていたのでチョットビックリ。
ただ、心の準備が・・・・・・

検査の内容は、「心臓カテーテル検査」。
手の動脈からカテーテルを挿入して心臓に造影剤を流しレントゲン撮影で異常部を発見すると云う。
カテーテルだからキズは小さいし負担は少ない。こんな知識はあったのだが、看護師さんの話を聞くと・・・・
手首の動脈からカテーテルを入れるので、痛まないように手首に麻酔をかけて行いますとのこと。
「麻酔をかけなければいけないほどの痛み」これは・・・相当に・・・・・よけい心の準備が・・・・・・まだ整いません!
考えれば、あの太さの物を手首から入れるのだから当然か・・・・・

 

■ ドキドキ!

術室に入ると、手際良くベッドに寝かされ、心電図装着、さらにいろんなものを上に下にと装着されていく。
そして、手首を丹念に消毒し麻酔を打ったかと思うと、その次の瞬間には管を入れ始めた(見えていないので感覚で)。
えっ!そんな早く!
まだ、シッカリ麻酔が効いていないのか、手首にその感触が伝わってくる。
たぶん効いているからこんなもんで済んでいるのだろうと思うが・・・
それでも、さすが慣れていらっしゃる。
あっという間に、管が通ったようだ。
“シャー”と、ワイヤーらしきものを入れる音がして、いろんなワイヤを出し入れする度に、脇のあたりを通る感触と胸の中をゴソゴソと動いている感触が。
それに合わせてレントゲン装置が、いろんな角度に動きまわり胸を撮影していく。
その装置には「SIEMENS」の文字。
やはり医療機器には国産が少ないのかな?と気をそらしてみたり。
ときどき、胸が張った感じがしたが、後からの説明で、その時は造影剤をいれていたり、血管収縮剤を入れたりしていたようだ。
そうこうしていると、麻酔が切れてきたのか手首の感覚が戻ってきた。
痛みが襲ってこないか、いつ終わるのかハラハラドキドキ。

そんな事を考えている間に検査が終了。
約30分程だったそうだ。

穴をあけた手首は、流血騒ぎにならないようシッカリと止血しなければいけないらしく、その止血に「空気パッド」で思い切り塞ぐと云うことになっているらしい。
airpad01.JPGairpad02.JPG

 

■ ホッと一息

そのまま、病室へ移動。
最初はまだ麻酔が多少効いていたので、それほどでもなかったが、時間が経つにつれ、それの痛い事、痛い事。
手首の動作は禁物、力もいれてはいけないときつく注意を受けた。

昼食は、食べやすく「おにぎり」。看護師さんがラップも開けてくれた。心づかいが憎い。
lanch.JPG

「空気パッド」の圧を段階的に緩めてくれているのだが、麻酔の切れと共に痛みは倍増。
ちょっと手首を動かしてみるが、激痛。
危ない危ない。流血騒ぎになる。
明日の昼まではこの状態をキープすることになっている。

夕方には、検査の結果を話していただけることになっているので、それまでの間は、インターネットラジヲを聴きながら、そのまま夢の中。

 

■ 診断結果

夕方には、診断結果を聞くために奥様が来た。

気になるのは、異常が発見されたかどうか。
しかし以外にも、加齢による多少の血栓はあるもののそれが悪さをすると云うほどではなく、異常は見当たらないので、たぶん、心因性の物でしょうとのこと。
ストレスなどで心臓の血管が収縮して苦しくなる症状もあるそうだ。
このケースの場合は、運動している時よりも、安静時が多いらしい。

ともあれ、まだ健康体である事は間違いない。一安心。
奥様も安心して、疲れがどっと出たようだ。一晩明ければ退院だ。
手首に穴が開いたまま?大丈夫?

 

■ 退院

金曜日-朝。
看護師さんが、「空気パッド」を外しに来た。
えっ!外すのは「昼」じゃないの?!
ハラハラして見ていたが、穴は無事ふさがっており流血騒ぎにはならなかった。
手は浮腫(むく)んでいて、感覚がおかしい。怖くて力は入れられないが・・・・
注意事項が云い渡された。
・1か月は浴槽への入浴は不可。
・1週間は、重いものを持ってはダメ。
・テニス? 1~2週間ダメ。手首の痛みがある間はダメ。
「一杯」?しまった~聞くの忘れた~!念のため1週間は禁酒するか。

しばらく、楽しみは封印しなければならないか・・・。

退院準備が整い、清算。
看護師さんにお礼を言って、病院を後にした。

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