■ コバケン

台風が迫りくる中、天気を気にしつつ、昨日、久々にオーケストラを聴きにサントリーホールまで足を運んだ。

主催はJAF。
そう、あの日本自動車連盟だ。

小林研一郎 指揮 - 東京交響楽団
・ワーグナー:マイスタージンガー第一幕の前奏曲
・チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番(仲道郁代)
・ベートーベン:交響曲 第7番
聴きなじみのあるものばかりで、なかなかの曲ぞろえ。

JAFに加入すると毎月、情報誌が届き、そこに掲載されていたコンサートに応募。
抽選ということもあり、あまり期待せず、「コバケン」ということで面白い席を指定して申し込んだ。
厳密には席は範囲であり、その中でどこになるかは分からない。
しかし、これが当選したのでびっくり!
席番号を見てまたびっくり!

サントリーホールは、ステージ前面だけでなく、後面にも席がある。
その後面の最前列。

これまでサントリーホールに聴きに行くコンサートは、いつも高額で、決してこのような席を選ばない。
どうせ聴くならと、ステージ前面側の中ほどに席を取る。だから高額になる。
しぶしぶ、壁際になったこともあったが、やめたほうがいい。反射がすごい。

今回は、JAF会員向けのリーズナブルなコンサートだったので、いつもなら聴かない場所でと。

到着して、驚愕の事実を知った。
指揮者と目が合うのではないかというほどの目の前。
ホルンの口がこちらを向いている。
極めつけは、場内暗転しても自分のところは変わらず明るいまま。
まるで、自分もステージに立っているかのよう。

 

■ ブィブィ

当選した席は、ホールでまっとうな音を聴くという場所ではない。
”なぜこんなところに席を!”という感じだ。
ホルンからの音が直に響き、ステージからの反射もすごい。
トライアングルの音が目の前。
直接音が入り混じり、各楽器の音を聴くには良いが、オーケストラはちょっと。
そういう意味では最悪かもしれない。
しかし、返せば演者に近くてすごくいい場所ではあるので、聴くならカルテットクラスの編成がいい。

今回、コバケンの指揮を演奏者側から見れたことには感激した。
そう、テレビで放映されるあのアングル。
何より、ブィブィ云いながら指揮する姿が目の前だ。
しかも、曲はベートーベン。コバケンの十八番。
アンコールは「威風堂々」。
コバケンが楽しくて、思わず笑みがこぼれて聴いた2時間となった。

チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番(仲道郁代) ではピアノ音が、ちょっと篭って聴こえ、残念。
ただ、仲道さんの演奏姿、指の動きをハッキリ見れ、この席も、まんざらじゃないなと思いつつ帰路についた。

次回また、オーケストラを聴く機会があれば、”やっぱり” 前面で聴きたい。

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